いわくつきの映画 / 拡大する呪い
■怖いだけの映画では物足りない。
どうも最東です。
このブログではたびたび名前が上がりますが、リング……知ってますよね?
一体何度聞くんだ! と思われる方々も多いかもしれませんが、まあまあ私はオカルト好きのホラー作家ですが、そもそもは映画フリークでもあるのです。
人間自分の得意分野を語りたくなるのも性分というものでしょう。お察しください。
リングを出したのも今回は、これにまつわる……というよりもいうなれば【リアルリング】的な、映画にまつわるお話をしていこうと思います。
■出演者がなんらかの呪いが降りかかる映画
映画『リング』の中では、「呪いのビデオを見た人間が呪われて死ぬ」という設定でしたが、現実の映画では中々な見ただけで呪われる……というものは、世界の映画史を見てもなかなかありません。むしろ無いといいきってもいいのではないでしょうか。
というのも、テレビ局でもそうですがこの業界には【お蔵入り】という概念があります。
つまりは本当にまずいものは、《表に出すわけにはいかない》ということです。
あくまで噂の範疇ですが、そういったいわくつきの《お蔵入り映画(ビデオ)》というのはかなりの数存在するとのこと。
かの有名な稲川淳二氏の【生き人形】で怪異が続出したとされる、某生番組のテープなどは門外不出、決してメディアに出ることはない……とまで言われています。
そういった《本当に危ないもの》表に出ないように操作されているのならば、リアルリングのようなことは起きないのも頷けるというものです。
あくまで私的な意見ですが、かのリングもそういった映像業界に対する風刺のような意味合いもあったのではないかと、今更ながら勘繰ってしまいます。
アステカの祭壇の記事の時にも触れましたが、そのバランスはインターネットの登場により崩れていますが、今回はそういう話ではなく……出演者に不幸が降りかかる、「見るだけ」ではなく「出るだけで」呪われる映画をご紹介してゆきましょう。
■ザ・クロウ
ホラー好きの中では有名な呪われた映画……その中でも知名度は抜群だといっても過言ではないでしょう。
呪いの内容を語るよりもまず、語らずにおれないのがこの映画に出演しているブランドン・リーの出自でしょうか。
この映画では全くアジアのテイストは見えませんが、実はこのブランドン・リー、死亡遊戯やドラゴン危機一髪でどの世代を通しても知らない者はいない、あのブルース・リーの息子なのです。
映画好きには有名な話、ブルース・リーの死因は謎とされています。
どの文献や、情報にも彼の死は【変死】とされていて、32歳没。この記事を書いているこの私よりも若い時に没しました。
彼の死因は脳浮腫と言われていて、死亡した直後脳が13%も肥大していたそうです。
一番有力な説は、大麻の過剰摂取によるものだと言われていますが、その真相は現在も闇に包まれています。
ですが、脳浮腫とされながらも一方で癲癇(てんかん)によるものだという説もあり、世紀の大スターの死はただのスキャンダルではなく、多方面で注目されることとなったのでした。
ブルース・リーが死亡したのが1973年。
上記の通り、当時は大事件となりましたし、現在でも映画フリークや、格闘マニアの中で惜しまれ続ける香港スター界の金字塔となった存在でした。
彼の活躍がなければ、今日のジャッキー・チェンやジェット・リーなどのカンフースターは生まれなかったのかもしれません。
さて、そんな謎に包まれた死を遂げたブルース・リーの息子、ブランドン・リーもまたカンフースターではないものの、父と同じ俳優として生きることを選択します。
ブランドンは、20歳で銀幕デビューを果たし、デビューから2年後の1987年、早くも2作目の映画に出演します。
父親と同じ……とまではいきませんが、順風満帆な俳優人生を歩んでゆくブランドンに、ハリウッド映画界からも熱烈な視線が送られていたといいます。
そのデビューから丁度10年後の1994年、「THE CROW」(邦題:クロウ/飛翔伝説)に主演。
そしてその事件は起こります。
撮影用に実際の銃が用意されましたが、当然撮影に使われる銃なので空砲のはずでした。
…………
本番が始まり、銃が発砲されると……入っていないはずの実弾が発射され、ブランドンの腹部に命中。
ブランドンはその事故で帰らぬ人となったのです。
関係者はみな口をそろえていいます。
「なぜ空砲の銃に弾丸が込められていたのか?」
当然、犯人捜しがされましたが、一向に手がかりすらつかめませんでした。
映画自体は、ほぼ撮影が終わっていたこともあり、無事に上映することが出来ましたが、……なにか陰謀めいたものは感じないでしょうか?
まるでその映画を遺作にすることを計画して殺した……。話題作りか、それとも……。
とにかく、ブランドンが遺した「ザ・クロウ」は、映画の内容とは違うところで世の注目を浴びることとなったのです。
ブルース・リーとブランドン・リー……二人の偉大な映画スターは、親子で謎の死を遂げ、映画界の伝説となりました。
スターとしての伝説?
いいえ。映画界の【都市伝説】として……
■不可解な事故
日本映画界でも同様にいわくのついた映画というものはあります。
現在(2014.10)、三池崇監督の四谷怪談をモデルにした【喰女】が上映していますが、この四谷怪談。日本でも屈指のいわくつき映画……いや、題材として有名です。
映画としてでなく《題材》としたのは、この四谷怪談そのものを扱うことが非常に危険であると遥か昔から映像業界に就く人たちには有名であったからです。
映像業界に身を置かない人でも、近年、四谷怪談のいわくは半ばジンクスのように、《当たり前のもの》として語られていました。
四谷怪談を扱う際には必ず、お岩さんが眠る寺にお祓いに行くのが通例となり、これを怠ると必ずなんらかの不幸が関係者に降りかかる……。
偶然では説明のつかないほどの件数と頻度で、その呪いのため公演自体が中止、または延期になり改めてお祓いに行くというのも、映像界の都市伝説だといいます。
何百年も前の時代を背景にし、その人が亡くなってそれだけの長い年月が経っているのにも関わらず、この現代でもその呪いが生きているというのはなんとも不思議で、それ以上に恐ろしい話です。
人の恨みというものは、それほどまでに強いものなのでしょうか……。
それほどまで強烈な想い、呪い、憎しみ、恨み……。
なるほど、それならばコトリバコの呪いの強さも頷けるというものです。
私たちは出来れば……安らかな眠りにつきたいものですね。
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