心霊スポットドライブ / 【怪談】
■たまには怪談でも……
どうも最東です。
ネットというものは、とても便利なものです。
欲しい情報はすぐに手に入る。
僕の子供の頃から考えると、とてつもない進歩であり、想像もさえしていなかった状況ともいえます。
あまり情報に振り回されるのもどうかと思いますが、とはいえ便利なものです。
かくいう私もネットには随分お世話になっています。
今回ご紹介する怪談も、そんなネット動画から見つけたものです。
■テレビの特番で……
とあるテレビ番組、怪談特集でその怪談は紹介されました。
お笑い芸人の方が、語った臨場感のあるお話は会場を大いに恐怖のどん底に落としましたが、その臨場感溢れる話し方も特筆すべきですが、それよりも内容の怖さがすごいです。
というわけで、拾いものではありますが、ご紹介したいと思います。
■山道のドライブ
三人の男が行くあてもなくドライブにしていたそうです。
行くあてがないわけですから、なんとなくノリで走っているととある山道に入り込んでしまいました。
すると運転していた男が「この近くに心霊スポットで有名なトンネルがあるらしい」と言ったのです。
後ろに座っていた一人がどうやら霊感の強いタイプだったらしく、「そんなところ遊びでいくのはよくない」と渋りましたが、押し切られて行ってしまいました。
「そこから先にはいかないほうがいい」例のトンネルに到着し、車を降りた時霊感男が一言忠告しました。
ですが、その場の勢いというのもあり、ついつい他の二人がトンネルに足を踏み入れてしまったのです。
「あ~あ……」とため息を吐きながらも、いやいやながら霊感男も二人の後ろについていくしかありません。
その時でした。
「おい、車に戻れ! 逃げろー!」
■追いかけてくる《ソレ》
霊感男の声に運転手と助手席の男は驚き、余りの剣幕に従うしかありませんでした。
車に乗り込み、急いで出すとそのトンネルを突き抜けようとアクセルを踏み込み、急発進させる運転手に「早く、早くしないと……」と鬼気迫る様子で霊感男はけしかけました。
「うわあー!」
叫び声を上げたのは、霊感男ではなく以外にも運転手の男。
「なんだよ、どうしたんだ!」
「ば、バックミラー……」
あわあわと唇を震わせて言う運転手を見て、霊感男が後部座席から後ろを振り返ると、300m後ろにぼんやりと女性が立っていたそうです。
「やばい! もう追いつかれた!」
顔面蒼白で叫ぶ霊感男は手を合わせてブツブツと念仏を唱えていました。
かと思えば、急に
「うわあああっっ!」
と悲鳴を上げて失神してしまったのです。
「おい、お前しっかりしろよ! 霊感あるのお前だけなんだから」
泣きそうな顔で、助手席の男は霊感男の膝を揺さぶりました。ですが、彼は起きません。
バァンッ!
「うわあああ!!」
突然、車が大きな力に叩かれるように横に動き、車内の誰もがあまりに突然の出来事に言葉を無くしていると、すぐにもう一度反対側に衝撃と横に動いたそうです。
「ひぃやあああ!」
運転手はもう既に泣き叫びながら運転をし、その間何度も車は弾かれたといいます。
■はっきりとついた無数の手形
トンネルを超えた瞬間、あんなに何度も叩かれたのにも関わらず急に何事もなく静かになったのだそうです。
「し、静かになった……」
それでも変わらず霊感男は気を失ったままでした。
やがて街灯1つもない真っ暗な山道の中、自動販売機の灯りを見つけました。
久しぶりに見た人工的な灯りに、安心した運転手でしたがすぐにそれも恐怖におののくことになります。
「なんだよこれぇ!」
車内の二人は絶句しました。
それもそのはず、車の窓にはびっしりと手形の跡がついていたのです。
「わあああああ!」
恐怖に駆られた運転手は、自動販売機の前に車を止め布巾で窓を一生懸命拭きましたが、手形は一向に取れません。
「なんだよこれえええ! なんで取れないんだよぉおおお!」
泣きながら拭き続けている運転手は、突然拭くのをやめ更に激しく泣き始めました。
「な、なんだよ……今度はどうしたんだよ!」
助手席の男が不安げに尋ねると、涙でくしゃくしゃにした顔を上げて、運転手は真っ青になってこう言ったのです。
「これ……全部、《内側》からついてんだよ……!」
車の外から叩かれているとばかり思っていた助手席男は、開いた口が塞がらない。
運転手と同じほど青い顔をしていた助手席の男が、気配を感じ振り返ると気を失っている霊感男の両肩にさきほど追いかけてきた女が、のしかかっていたのです。
「……」
女は助手席の男と目が合うと、ニタァ……と笑い、消えたそうです。
■心霊スポットにはいかないこと
さて、みなさんどうでしたか?
こんなシチュエーションはベタなのに、妙に恐ろしい話。
このネットには沢山あります。
ですが、忘れないでください……。
ネットに溢れる話のいくつかは、本当にあった話であるということを。
そう考えると、ネットであろうと本であろうと、媒体を問わずある都市伝説・怖い話・怪談……。その全てを目撃してしまうのは、あまりおすすめできないかもしれませんね。
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