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3回見たら死ぬ絵 / ズジスワフ・ベクシンスキー

公開日: : おもうこと, ホラーについて

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■【閲覧注意】の代名詞

 

 

 

どうも最東です。

 

 

呪いというものは、色々なものがあります。

 

 

古くは丑の刻参り、新しくはTwitterなどのSNSを利用したデジタルグラッジとも言える電子の呪いです。

 

 

そのどれもが形を変えても、『人が人を憎しみで殺す』ことには変わりはありません。

 

 

人の歴史の中で戦いが切っても切れないのと同じで、憎しみが存在する限り呪いも無くならないのではないでしょうか。

 

 

恐ろしいものとは、この世の中には沢山あります。

 

 

ですが、その本質に存在する『死』とは、人が作り上げた最も純粋な【恐怖】なのではないでしょうか。

 

 

 

■憎しみのサイクル

 

 

 

さて、古今東西、人が存在する限りは愛情の裏に君臨する憎しみ。

 

 

この憎しみとはどこから生まれるのでしょう。

 

 

人に騙されたから? 家族や大事な人の死? はたまた境遇や不平等? 弾圧された日常でしょうか?

 

 

ともあれ、憎しみとはその理由も違う上に、その憎しみを向ける対象ですらも違うといっていいでしょう。

 

 

では、これからご紹介する一人の画家は、一体なんに向けて『憎しみ』を向けたのでしょう。

 

 

時を経て、それが『呪い』に変わるほどの憎しみを。

 

 

 

■3回見たら、死ぬ絵

 

 

 

まずはみなさん。こちらの絵をご覧ください。【閲覧注意・自己責任にてスクロール、閲覧ください】

 

 

 

 

 

 


 

……有名な絵ですよね。

 

 

最近はネット発信の【見てはいけない】、【検索してはいけない】というテーマのものには必ずと言っていいほど登場する絵です。

 

 

鏡台なのか、椅子なのか曖昧なデザインのアンティーク風の椅子に、目にすっぽりと穴が開き、妙なシーツのようなもので嵩を上げられ、祀られた真っ白な顔の長い髪の女性の首。

 

 

なんとも言えない表情で、くりぬかれた瞳でどこかを見つめています。

 

 

退廃した砂漠のような風景にぽつんと存在するそれは、見る者を不安に陥れるのでした。

 

 

この絵には、このような言われがあります。

 

 

【3回この絵を見たら、死ぬ】

 

 

――実際、僕は何十回も見ているので死ぬという極端なことは起きませんでした。

 

 

私のような人も多いのではないでしょうか。

 

 

それでも、この【3回見たら死ぬ】というジンクスはなくならないのでしょう。

 

 

もしかすると、本当に誰か死んでいるのでは?

 

 

……ファンタジーかもしれませんが、あの絵の目が無い女性を見ると、あながち虚言とも思えなくなってしまうのが不思議です。

 

 

さて、非常に気味の悪い絵ですが、なぜこの絵が呪いの絵などと呼ばれるようになったのでしょう。

 

 

それは、この絵の作者であるズジスワフ・ベクシンスキーの人生にその起因があります。

 

 

 

■ズジスワフ・ベクシンスキーという画家

 


 

1929年に生まれ、2005年没。

 

 

ポーランドに生まれ、ポーランド語だけを話し、ポーランドから外に出ることもなく、生涯を終えました。

 

 

彼の生前から、その退廃的で命の終わりを思わせる画風から『終焉の画家』と異名を持つほど、その筋では有名な画家だったのです。

 

 

少年時代にはナチスによるポーランド侵攻をその身に体験しており、それが後の画風に影響したかはわかりません。

 

 

不気味で恐怖を煽る独特な画風から、彼の人間性が注目されましたが、彼自身は少し内向的ではあるものの、陽気で話好きだったそうです。

 

 

彼の人生は壮絶でありました。

 

 

1998年に妻が亡くなり、悲しみに暮れていた翌年。

 

 

今度は音楽評論を生業としていた息子が、うつ病を患った果てに自殺を遂げたのでした。

 

 

ベクシンスキーは、息子の死を現実のものと受け入れられなかったようで、息子の死後にも関わらず、『もし私がくたばった時に備えて』という手紙を息子に宛てて、壁にピン止めしてあったそうです。

 

 

 

■ベクシンスキーの最後

 


 

そして、2005年のとある日。

 

 

ベクシンスキーは自宅に押し入ってきた二人の若者に、17か所も刃物で刺され死亡しました。

 

 

妻の死、息子の自殺、そして彼自身は殺されてしまったのでした。

 

 

ベクシンスキーは、政治に対する不満と、マスコミ嫌いも相まって、生涯ポーランドを出ることはありませんでした。

 

 

ですが同時に、その愛するポーランドで家族と自らの生涯を奪われた……そう言ってもいいのではないでしょうか。

 

 

彼が追い求めた数々の呪いの絵。

 

 

ベクシンスキーはもしかすると、自らの人生を見透かしていたのかもしれません。

 

 

ではないと、こんなにも絶望的な絵を描き続けることは出来ないとは思いはしませんか。

 

 

 

■そして、絵は呪いとなる

 


 

さて、そんなベクシンスキーの絵ですが、なぜこんなにもあの絵だけがクローズアップされたのでしょう。

 

 

確かに、あの絵は不気味で不安を煽りますが、ベクシンスキーの絵はどれもあの絵に引けを取らないクオリティですし、一貫して死を象徴した画風です。

 

 

しかし、そのロジックは意外に簡単なものでした。

 

 

ネットがこの絵を勝手に『呪い』にしてしまったのです。

 

 

ベクシンスキーの不幸な人生と、この不気味な絵を合わせ、面白がって誰かが『3回見たら死ぬ』としたのでしょう。

 

 

そもそもベクシンスキーは、建築画の出身だったそうです。心理学などは一切学んでいません。

 

 

ですので、彼の絵にそう言った計算めいたものはありません。

 

 

彼は絵の他にも写真も携わっていたといいます。

 

 

人の呪いとは、もっと理由のないものなのではないでしょうか。

 

 

愛が理屈でないように、憎しみも、きっと純粋な本能なのです。

 

 

……ということは、もしかすると誰かが無差別に人を呪い続けたいために、故意にベクシンスキーの絵が利用された……という見方もできるのではないでしょうか。

 

 

もしも、そうなら。

 

 

その人間の【存在】そのものが、【呪い】であり、それを生み出した人間自体、【呪いそのもの】なのかもしれません。

 

 

あなたは何度、この絵を見ましたか?

 


 

【関連記事】

 

大島てる / 拡大する呪い

 

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