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10万人の行方不明者/犬鳴峠の……

公開日: : 最終更新日:2015/02/15 おもうこと, ホラーについて

yuricyan

■神隠しから拉致まで

 

 

 

どうも最東です。

 

 

突然ですがみなさん、このサイトはご存知でしょうか?

 

 

このサイトは、行方不明者を開示して情報を募集するサイトです。

 

 

ここに置かれた数多くの人々の写真はどれもそのほとんどが笑顔で、カメラの奥にいる私達に笑いかけてきます。

 

 

ですがこのサムネイルの写真を一つ一つクリックしてみると、そこにはその人の情報が現れるのです。

 

 

 

 

読んでみれば息を呑むと思いますが、【失踪の時期】や【ご家族からのメッセージ】など、ただの紹介プロフィールではなく、それが《失踪者のプロフィールと現時点での情報》であると気付くはずです。

 

 

現在、潜在的なものも含めて行方不明者の数は年々増加の一途を辿り、遂には10万人を超える見込みです。(2014.11現在)

 

 

この狭い島国・日本の中でこれだけの人間の行方が分からなくなっているのです。

 

 

一口に失踪とは言ってもその種類は様々です。

 

 

突発的な旅であったり、事件・事故に巻き込まれた、精神的な病による放浪、そして某国の拉致など……。

 

 

先ほど、行方不明者(失踪者)の人数は10万人だとご紹介しましたが、ひとつ付け加えるのを忘れていました。

 

 

この数字は《年間失踪者》の数です。

 

 

日本での年間死者数は125万人、一日当たりに換算すると3000人以上が亡くなっていることになります。

 

 

この数字は昭和41年の年間死者数67万人よりも倍近い数字となっており、戦後の日本が本当に平和になっているのか、疑問になる数字ですね。

 

 

しかし忘れてはいけないのは、この死者の数の中にも【失踪者】含まれているということです。

 

 

年間失踪者数が10万人ではありますが、潜在的な数字は更に何倍も増えるでしょう。

 

 

大事な人が、身近な人が、ある日突然姿を消してしまう。

 

 

死者のような、絶望の中でも【明確な答え=死】を提示されているだけまだマシなのかもしれません。

 

 

なぜなら、失踪者は『生きているのか』『死んでいるのか』分からない状態で、残された家族は暮らしていかなければならないからです。

 

 

結果的に生きていたならば感動的であり、希望的であると思います。

 

 

ですが、何年も何十年も失踪者とされ、『生きている』と信じ続けた家族の前にその人の【死】が伝えられたら……。

 

 

余りの恐ろしさに口を塞ぎたくなります。

 

 

 

■日本で最も有名な行方不明者

 

 

 

現在も捜索中ですので、実名は書けませんが2003年に行方不明になった当時小学四年生だったYちゃん。

 

 

名前を出せば誰でも知っている名前なのでピンと来た方もいらっしゃると思います。

 

 

彼女の失踪は、日本中の注目を浴びました。

 

 

失踪から11年以上の年月が流れた現在でも家族は彼女の生存を信じてやみません。

 

 

ですが、この事件に乗じて卑劣な手段で両親から金をだまし取ったグループが現れました。

 

 

Yちゃんの有益な情報を持っているとほのめかし、更に場所を知っていると嘘を吐いた。

 

 

警察の捜索が打ち切られ、情報が途絶え、被害者家族が孤立を始めた時。

 

 

苦肉の策で賞金を出すと公表して2週間後の出来事だった。

 

 

結果、両親は7000万を騙し取られ、肝心のYちゃんの情報は一切なかった……。

 

 

このような卑劣な事件が起こってしまうほど、この行方不明事件は有名であり、同時に不可思議でもあった。

 

 

学校の課外授業から帰る途中、なんら変哲もない普通の日、Yちゃんが失踪したのはそんななんでもない日なのだ。

 

 

全ての不幸が家族に降りかかった今も尚、無事に帰ってくることを祈り続けている。

 

 

 

■とある都市伝説

 

 

このYちゃんの事件であるが、発生したのは大阪府である。

 

 

実は筆者も30年以上大阪に住む、所謂生粋の阪民であるが、この話についてある奇妙な噂が持ち上がった。

 

 

「Yちゃんの幽霊がでる」

 

 

幽霊が出るスポットというのは、数多く存在するがこの噂の本質はそういうところではない。

 

 

本来、幽霊というものは【死んだ人間】がこの世に未練を残して現れる……というのが通説だ。

 

 

なのにも関わらず、Yちゃんが出てくるのはおかしい。あくまで彼女は【行方不明者】なのだから。

 

 

さて、それは置いておいて、どのような内容の話かというと、次の通りである。

 

 

とある山の峠道を真夜中に走っていると、赤いランドセルを背負った小学生くらいの女の子がぽつんと立っていた。

 

 

明らかにこんな時間にこんな場所で女の子が立っているのはおかしい。

 

 

運転手が女の子の前で止まり、窓を開けて聞いた。

 

 

「どうしたの? なにかあったのかい、良かったら乗せて帰ってあげようか」

 

 

だが女の子は首を横に振り泣いている。

 

 

「なんでこんなところにいるの? お母さんやお父さんは?」

 

 

女の子はとても青白い血色の顔で運転手にこう告げたそうだ。

 

 

「私、お父さんの友達に殺されたの。お父さんとお母さんに会いたい」

 

 

殺された? この地元ではない運転手はYちゃんのことを知らなかったので例の事件とはつながらなかった。

 

 

そのため、一体この少女がなにを言っているのかわからなかったそうだ。

 

 

「どこに行くの」

 

 

「大阪」

 

 

「じゃあ、名前は?」

 

 

「Y……」

 

 

そこでようやく運転手は事件を思い出し、顔面蒼白で山を下った。

 

 

 

■悪質ないたずらか、それとも……

 

 

 

このような話は実によく聞きます。

 

 

しかも、「先輩の友達が……」だとか「友達の彼氏が……」といった、所謂「友達の友達」からの話であるため、信憑性のほども分かりません。

 

 

ですが、なぜだかこの話は大阪の中では有名な話です。

 

 

実際に、私の知り合いも同様の話を「先輩の話」として話してくれました。

 

 

失踪者=死人 だとは断定できませんが、一体どうすれば彼女は本当の意味で見つかるのでしょうか。

 

 

年間10万人の失踪者……貴方の周りの人は、みんなちゃんと健在ですか?

 

 

 

 

 

【関連記事】

 

世界5分前仮説

 

ハッキングの今

 

子供のころの記憶

 



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