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残酷拷問史① / 怪奇夜話

公開日: : 最終更新日:2016/06/07 おもうこと, ホラーについて

 

拷問史

 

 

■人間は、人間を殺す

 

 

 

どうも最東です。

 

 

古今東西、人間の手による残酷な所業は数え切れず存在します。

 

 

現在では世界的に『死刑』というものに対し否定的な意見が多く挙がるようになり、『拷問』は【非人道的】なものの代名詞となりました。

 

 

あくまで人は、人の作った【法】で裁かれ然るべき処罰を与えられます。

 

 

処罰の基本構図としては、投獄、修練(作業など)、重い罪を犯したものなどは独房に入れられ、孤独な密室で自分自身と向き合うこととなります。

 

 

日本の場合、この終着点としていきなり死刑があるのです。

 

 

確かに独房に入れられたり、集団生活を強いられたりというのは精神的に来るものがあるとは思いますが、肉体的な痛みや苦痛を味わうわけではありません。

 

 

ただ、ある日の朝突然【死】が足音と共に訪れる……。

 

 

これも怖いとは思いますし、この世で味わう業なのだとも思います。

 

 

ですが、世界の歴史を振り返ってみると死刑が最も残酷な刑だったのでしょうか。

 

 

現在、日本の死刑方法は首吊りですよね。

 

 

目隠しをされ、床が抜けて自らの重みで首が締まるオーソドックスなものです。

 

 

この刑で死を持って受刑者は罪を償います。

 

 

ですが……例えばこの刑が『もっと痛みを伴う刑』だったとしたらどうします?

 

 

 

■人道と外道

 

 

 

過去に遡っていくと、人間は同じ人間に対し実に残酷で非道な行為を繰り返してきました。

 

 

その最たるものが【拷問】ではないでしょうか。

 

 

拷問には様々なものがありますし、拷問をされる理由も様々です。

 

 

今のように科学が発達し、色々なことが便利になった世の中では考えられないような理由で、市民や貴族、犯罪者が目を覆いたくなるような方法で殺されました。

 

 

もちろん、ご存じの通り『自白させるため』の拷問もあります。

 

 

これもこれで人道的とはとても言えたものではありませんが、拷問の理由としてはまだマシな方でしょう。

 

 

……もっとも、『自白』というのものは罪を犯した者や危険な情報を持つものに対し行われるもので、なにもしていない善良な市民が標的になることなどないはず。

 

 

しかし、歴史を振り返ると中世ヨーロッパで行われた【魔女狩り】や、日本でも隠れキリシタン探しなど、特になにも悪いことをしていない人にも拷問は行われてきたのです。

 

 

今でも宗教紛争地域や、犯罪が横行する地、貧しい土地などでは私刑(リンチ)はまだ根強く存在していて、拷問もあります。

 

 

近く報道される拉致監禁の末の拷問・処刑も、本当の数と残忍さではごく一部です。

 

 

そんな人間が人間に対して行った残虐で冷徹な【拷問】をご紹介していきましょう。

 

 

 

■拷問① 四つ裂き

 

 

 

古くから存在し、オーソドックス且つ残虐な拷問です。

 

 

その元祖は古代ギリシャで行われた『松の木折り』だと言われています。

 

 

近くに生えている二本の木を折れるすれすれまで曲げると縄で固定し、その縄を受刑者の足に片方ずつ結び付け、逆さに吊るす。

 

 

そして木を固定した縄を切ってやると、二本の木は元に戻ろうと強力な力で跳ね返り、その力を利用し受刑者の股から二つに引き裂くというのです。

 

 

ほとんどの受刑者が体が断裂した状態でもしばらく生きていたといいます。

 

 

さらに時を経て、股裂きの刑は進化していきます。

 

 

より苦しく、より痛みを伴うものへと。

 

 

近世のフランスでは、受刑者の両手両足をそれぞれ四本のロープで縛り、それを4頭の馬に縛り付けると一気に外へ走らせたそうです。

 

 

前述の木による股裂きは、瞬間的な衝撃が強いため勢いよく引き裂かれたとされていますが、この四つ裂きは違います。

 

 

動物が引っ張るので、個々の力が木のそれよりも強くかからず中々裂けるまでに至らないというのです。

 

 

そうなると受刑者の苦痛は長引き、気が狂うほどの地獄が襲います。

 

 

骨が外れ、皮膚一枚でゴムのように伸びる手足。

 

 

伸びるということはその分本体も平らに伸びようとしているわけで、口からは内臓が飛び出し、あらゆる穴からは血が噴き出すのに裂けないから死ねない。

 

 

やがて業を煮やした処刑人が、受刑者の股や首に斬り込みをいれると弾けるように四肢は無残に千切れたといいます。

 

 

また、この頃は処刑や拷問が庶民の娯楽のひとつでもあり、ひとたび公開拷問や処刑が始まると老若男女、さまざまな人間がこぞって見物に訪れました。

 

 

そして、派手に死んだ受刑者を見て歓声や手を叩いて喜び、飛び散った肉片などを持ち帰ったそうです。

 

 

■拷問② 舌抜き

 

 

「嘘を吐いたら舌を抜かれる」と子供の頃よく脅かされたものです。

 

 

ですが、実際に舌を抜かれると想像したことがあるでしょうか。

 

 

実はこの言葉にも語源があり、その語源とは実際にそれが行われていたという証言に近いのではないでしょうか。

 

 

中世ドイツでは、嘘を吐いた者だけでなく、侮辱的な言葉や、悪態をついた者に対しこの刑が処されました。

 

 

口の中にペンチを挿入され、無理矢理舌を引き出されるとそのまま引きちぎられるか、ハサミやナイフで切り取られるのです。

 

 

ですが、人間にとって舌は過敏なところでもあります。

 

 

舌を切り取ることで、そのショックで死に至るケースが多く挙がりました。

 

 

そのため、舌を切り取るという刑は徐々に廃れ、その代りに耳や手の指といった命に直接関わらない箇所に変更されていったのだといいます。

 

 

この時代、刑を執行していた処刑者は幾度の切断刑を経験し、その辺の医者よりも外科技術に優れていたといいます。

 

 

よって、妙な話ですが『腕のいい処刑者』ならば『舌を切り落としても死なない』というケースまであったそうです。

 

 

切り方や切った後の処置などで受刑者の命を生き永らえさせることができたのですね。

 

 

……昨今の医療現場でも似たようなことが言えるのではないでしょうか。

 

 

恐ろしいですね。健康には気を付けたいところです。

 

 

次回も引き続き、拷問史についてお話ししたいと思います。→こちら

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