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考察・ジェイソンと貞子 / 恐怖の種類 2

公開日: : 最終更新日:2015/03/17 おもうこと, ホラーについて

ジェイソンと貞子

■正体はわからないが、はっきりしているもの

 

 

 

どうも最東です。

 

 

今回も前回に続いて「ジェイソン、貞子、どっちが怖い?」について考察していこうと思います。

 

 

前回の記事で貞子と幽霊について、日本人の持つ潜在的な恐怖感を考察しました。

 

 

というわけで、今回は「ジェイソン=モンスター」について考察を続けましょう。

 

 

幽霊=呪いという、ある種暗示のような恐怖は分類で分けるのならば「不安系」とでも言うべきでしょうか。

 

 

定かではないが、関わっては危ない物。

 

 

死ぬという決定事項だけは知っているものの、どういうプロセスで死に至るかまではわからない。

 

 

そういった【不確定要素】が幽霊の怖さではないでしょうか。

 

 

では、一方で欧米ホラーに見られるモンスター系キャラはどうでしょう。

 

 

フレディやジェイソン、ブギーマンにマイケル・マイヤー……なんでもいいです。

 

 

彼らはターゲット……つまりは、私達を見つけた時。必ずなにかを手に持っていいます。

 

 

ナタ、チェーンソー、ハンマー、五本指のナイフ、斧……。

 

 

そして無表情、もしくは笑いながら私達を追いかけまわすわけですね。

 

 

前述の通り幽霊や邦画ホラーのキャラたちの恐怖が【不確定要素】の恐怖だとするのならば、こちらは逆に【確定要素】の恐怖だと言ってもいいのでは。

 

 

 

■はっきりと視認できる殺意

 

 

 

【確定要素】とはどういうことか?

 

 

簡単です。彼らは私達を殺すことが目的なのです。どのようにして殺すかも実にシンプルでわかりやすいですね。

 

 

それぞれが手に持った凶器で私達を捕まえて、容赦なく無慈悲に殺してしまうのです。

 

 

刃物ならば切り刻み、鈍器ならば肉が潰れて中身が飛び出すほど、チェーンソーならきっと私達の五体はバラバラにされてしまうでしょう。

 

 

お分かりでしょうか。彼らには【明確な殺意と敵意】があるのです。

 

 

彼らにつかまればどのような残虐な方法で自分が殺されるのか、容易に想像でき、映画さながらの状況で語るのであれば、一緒にいた仲間たちが無慈悲に殺されてゆくのを目の当たりにするわけですね。

 

 

その辺の無差別的殺人を見せつけられるのも、恐怖感を煽るスパイスではないでしょうか。

 

 

 

■シリーズ化とマンネリ

 

 

 

近年、フレディやジェイソンなどの知名度の高いキャラクターと言えば、どんな映画を撮ってもすでにコメディに寄ってしまいます。

 

 

13日の金曜日も、エルム街の悪夢も、ハロウィン、悪魔のいけにえ……往年のスラッシュホラーも次々とリメイクがなされ、現代の技術と新しい解釈で生まれ変わると更に恐ろしい作品としてリリースされました。

 

 

ですが、悲しいかなすでに彼らのコンテンツは鮮度を失っており、リメイクでいくらシリアスに描いても、築き上げてしまったイメージは払しょくできないのです。

 

 

それは近年の「貞子」にも同じことが言えるのではないでしょうか。

 

 

ジェイソンやフレディ、貞子など登場した時点でマンネリ化してしまい、分かり切った死へのプロセスはいつしか笑いに近い感覚へと変化してゆきました。

 

 

 

■もう彼らは求められていないのか

 

 

 

では彼らはもうお払い箱ということなのでしょうか。

 

 

答えはNOです。

 

 

なぜならば、貞子をはじめとするこれらのホラーシリーズはリメイクや続編、外伝を繰り返しながらもずっと愛され続けているからです。

 

 

彼らはまだまだ求められているのでしょう。

 

 

なぜならば、彼らは各々が『恐怖のパイオニア』であるからです。

 

 

例えば、ジェイソンが初登場した『13日の金曜日part2』は、ホッケーマスクをかぶるまえでしたが、その理不尽な殺人鬼ぶりは背筋が凍りました。

 

 

エルム街の悪夢もそうです。眠っただけで殺されるという恐ろしい設定。夢の中だけで追ってくるフレディも存在感が凄まじかったという記憶。

 

 

そして貞子は、呪いのビデオから始まる強烈な呪い。呪いの期日が過ぎた後、貞子がテレビの中から出てくるのに戦慄と恐怖を抱かなかった人はいないのではないでしょうか。

 

 

 

■スラッシュホラーに見る教訓

 

 

 

さて、再びジェイソンの話の戻りますがみなさんはこんな《お約束》を聞いたことはないでしょうか。

 

 

『外国のホラー映画でセックスをしている若者は殺される』

 

 

……このテンプレートを作ったのも13日の金曜日だと言っていいのかもしれません。

 

 

というより、むしろキャラクターホラーの走りというのはこれが初なのでは?

 

 

謂わば13日の金曜日を始めとした外国のホラーには無慈悲で理不尽なものも多いですが、その反面教訓めいた描写も多く存在します。

 

 

要は【悪いことした奴は大体死ぬ】ということです。

 

 

悪くないやつも死んだりしますが、主人公に置かれるのは大体普通の少年でなにも悪さをしない男であったりします。

 

 

日本でも子供に鬼やオバケの話をしていうことを聞かせるように、昔はこういったホラー映画もそれを担っていたのかもしれませんね。

 

 

今ではすっかりこの手のホラーは日本では飽きられてしまいましたが、恐怖の根本とはやはり「恐ろしいもの」です。

 

 

結構単純なものが多いです。「あれをやってはいけない」とか「それをやらなければならない」とか、シンプルなことで撃退できたりっていうのも恐怖だけを置いて行かない処置として偉大です。

 

 

 

■最東はどっちが怖いか

 

 

 

さて、長々と語ってきた今回のテーマですが、結局私の結論としてはどちらでしょうか。

 

 

……私は、ジェイソン派です。

 

 

呪いも怖いですが、逃げなければ確実に死ぬジェイソンの脅迫的な恐ろしさはやっぱり色あせないものですし、日本人では絶対に描けないホラーではないでしょうか。

 

 

貞子とジェイソン、どっちにせよ……会いたくはありませんが。

 

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冷たい熱帯魚

 

 

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