ゴーストバスターズ(2016) / ホラー映画レビュー
■ホラー?
どうも最東です。
本来ならそろそろオカルト系の記事を執筆しなければならないところですが、まさかの二週続けての映画レビューです。
いい加減、怒られるかもしれませんが今回ご紹介する映画もホラー……? いや、でも一応お化けを退治する物語だからギリギリホラーってことで。
え? だめ?
ともあれ、ご紹介しましょう。
現在、絶賛公開中の(2016年8月現在)『ゴーストバスターズ(2016)』をレビューしたいと思います。
実は私、そこそこ映画好きでしてホラー映画ばかりを観ているわけではありません。
そんな私が、昨年度(2015)の最高傑作だと太鼓判を押すのが『MADMAX FURY ROAD』。
そして今年度(2016)を代表する映画はこの『ゴーストバスターズ』以外にないのではないかと思うほど、面白かったのです。
そういうわけなので、二週続けてのレビューは異例ではあるものの、熱が冷めないうちに記事にしてしまおうと目論んだのです。すみません。
■再起動(リブート)
元々『ゴーストバスターズ』といえば1984年に公開されたアメリカ映画で、5年後には続編『ゴーストバスターズ2』も公開されました。
私が小学生のころこれらの作品を劇場で観たわけではなく、テレビで観たのです。
その後『3』制作の話何度も浮上しては消え、を繰り返していたらしいのですが、子供のころに感じたワクワクとドキドキはもう味わえないのではないかと勝手に思っていました。
ビル・マーレイやシガニー・ウィーバーなど、確かな実力派がどこかコミカルなゴーストを退治し、最終的には巨大な悪となったゴーストと対峙する……。
王道といってしまえばそれまでですが、そんな見え見えの展開でも心躍ったものです。
特に、「映画界では『1』より『2』の評価が高い映画こそ傑作」というジンクスがあり、ゴーストバスターズもまた『2』の評価が高い映画でした。
しかし、『2』のほうが面白いとされてきた他の名作……『ターミネーター』や、『エイリアン』などは、やめておけばいいのにその後もシリーズが続きました。
案の定それらの名作は良くも悪くも『2』を超えることはできなかったのです。
そういったジンクスもあるからか、『ゴーストバスターズ』の新作についても慎重だったようです。
『3』の企画が浮上した当初、『1、2』と主演を務めたビル・マーレイに引き続き主演のオファーがあったそうですが、その後二転三転しそれも消滅しました。(このくだりはマッドマックスとも共通しています)
企画から撮影に至るまでの期間が長すぎたために、様々なモデルチェンジを余儀なくされたようです。
そうして、紆余曲折を経て2015年にようやくクランクインを迎えたのです。
往年のゴーストバスターズをご存じの方ならお分かりかと思いますが、元々は男性四人組(2から)の話だったのが、今回『再起動(リブート)』という意味を込めて全員女性に差し替えられています。
当初は、これが非常に不安視されていました。
かくいう私も同じです。
妙に女子ノリを炸裂させたキャピキャピした感じになるんじゃないかと危惧したのです。
映画といっても所詮はショービジネスですし、ある程度の観客受けは仕方がないのかもしれません。
昨今の邦画であったり洋画の、漫画やゲームを原作にした映画作品のようにキャスティングや主題歌を担当するアーティストで注目を集めるような……そんな、【媚びた作品】になるのではないか。
そう思うと、観るべきか否か迷ったのです。
■結果
媚びてませんでした。
それどころか、原作をリスペクトしながら【新しいゴーストバスターズ】を作ろうとする意欲がビシバシと伝わってくるような、最高のエンターテインメントに仕上がっていたのです。
子供のころテレビでゴーストバスターズを観た時のような、ワクワクドキドキがこの映画にはちゃんと詰まっていました。
前述にもご紹介した『MADMAX』も、今回の『ゴーストバスターズ(2016)』も全く媚びず、ブレない思想で作られていることに私は単純に感動しました。
『MADMAX』は全シリーズ監督しているジョージ・ミラー監督が手掛け、全く衰えていないどころか老いてなお盛んに映画に取り組み、至高の作品を作り上げました。
『ゴーストバスターズ(2016)』に関しては、監督や脚本・キャストが変わってしまったものの、先代が大事に守ってきた【イズム】を継承しより新しく、より楽しいエンターテイメントに昇華させたのです。
それをオリジナルメンバーのカメオ出演が物語っているのではないでしょうか。
ビル・マーレイをはじめとし、シガニー・ウィーバーのカメオ出演。そして、スライマーやキーマスター、マシュマロマンといった旧作でもお馴染みのゴーストや、オジンオズボーンの登場など。
数えればきりがないほどの愛を感じるのです。
個々のキャラクターの濃さは、現代風のアレンジでありつつ作品を邪魔していない。いや、むしろ化学反応を起こしています。
特にケヴィンのキャラは強烈で、この辺りは日本のアニメシーンを意識しているのではと勘繰るほど魅力的でした。
続編を匂わせまくっている演出は、本来ならば「またかよ……」となるところですが、面白かったので大目に見たいと思います。(笑)
ゴーストバスターズ、おすすめです。(ちなみにストーリーでかなりいい加減な部分がたくさんありますが、それも含めて『ゴーストバスターズ』、ひいては『アメリカ映画らしい』とご理解していただきたいと思います……)
★★★★★
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