スタミナ料理 / 中国料理4千年の歴史
■スタミナ料理
どうも最東です。
前回ご紹介した『楽しくておいしい中国料理』はいかがでしたか?
『飯テロ』と呼ばれる言葉があるように、読んでいるあなたの食欲を促進させたのではないでしょうか。
……え、そんなタイトルじゃなかった?
まあまあ、そんなことは気にせずに今回も引き続き楽しい中国料理を紹介していきましょう。
前回から、紹介する料理を『中華料理』と呼ばないのは、なんか違う気がするからです。ご了承ください。
■炭烤乳羊
見出しにあるのはとある料理の名前です。
字面だけ見るとなんだかおいしそうな感じもしますが、……あ、いや、実際絶品だそうです。
ともかく、どのようなお料理かと申しますと、まず出産を控えた母羊を炭火で焙り生きたままこんがりと焼いちゃいます。
で、中まで火が通ったところで開腹。
生まれる直前の赤ちゃん羊を皮ごと切り分けて食べるそうです。大層美味だそうな……。
■風乾雞
次にご紹介する楽しい料理は、鶏料理です。
いやぁ、良かったですね。特に奇をてらったわけでもない普通の食材です。
さて、早速調理法を解説しましょう。
まず生きたニワトリを捕まえて素早く羽根をむしり取ります。羽根をむしり取って丸裸になったニワトリの腹を切り裂き、具材と調味料を詰めて手早く腹を閉じられ、逆さに吊るす。
腹にパンパンになるまで詰められた食材のせいで苦しいのか、ニワトリさんは死ぬまでずっと鳴いているそうですよ!
この料理は、ニワトリの陰干しだそうなので、このまま干からびるまで吊るされるそうな。
お腹が鳴りますね。
■烤鴨掌
ぺたんこのお腹を抑えつつ進めていきましょう。
この料理は、アッツアツの鉄板の上に調味油を敷き、その上に生きたアヒルちゃんを乗せるものです。
アヒルその物を食すのではなく、熱くてひょこひょこ歩く足を食べるための料理だそうな。
なんでもこうすることによって、神経が足先に集まり特に水かきの部分は美味とのこと。
焼かれた鉄板の上で踊るアヒルをみて楽しんだ後、さらにそのアヒルの足を食べちゃうのですね。テンション上がりますね。
■活叫驢
さて、何でも食べる中国料理の本領発揮です。
これはロバのしゃぶしゃぶという意味で、……え? ロバって食べるのかって?
食べるんです!(中国の人たちは)
まず、繋がれたロバがいます。
そして湯の沸いた鍋があります。
コックが尋ねます。
「どこの肉を食べますか?」
客はいいます。
「じゃあ、肩にしようかな」
ロバに近づくコックの手には小刀が。
「~~!」
ロバは悲鳴をあげ、コックは鼻歌交じりにロバの肩の肉を削ぎ、皿に乗せると「どうぞ」と客に差し出します。
「美味し!」
客はしゃぶしゃぶして食べ、舌鼓を打ちました。
「じゃあ、次は頬肉にしようかな」
「かしこまりました」
活きのいい叫びを上げる驢……『活叫驢』
とんちが利いてますね。
ちなみに、この料理(?)ですが中国で最も残忍とされる拷問『凌遅』にそっくりな料理です。
……どんな拷問なのかって?
ええっと、そうですね……ロバを人間に置き換えてみてください。
■三吱兒
さてさて、そろそろ読んでいるだけでお腹いっぱいな気分になってきたのではないでしょうか。
ではデザートがてらにこんなお料理はいかがでしょう。
この名前の由来ですが、『吱』とはネズミの鳴く声です。
もうお分かりですね、ネズミ料理です。……あ、料理と言うか……その、ネズミの踊り食いです。
あ、ご安心ください。イメージしている灰色の前歯の出たチューチューとは違います。
厳密に言えば同じなのですが、何が違うのかと言うとこの料理で使うチューチューは、生まれた直後の毛も生えていないネズミです。所謂赤ちゃんですね。
これを生でぱっくんちょ、と食すわけですね。
箸で摘まんだ時に一度チューと鳴き、食べるための調味料を付けた時にもう一度チュー、口に入れて頬張った際に最後のチュー、……と、食べるまでに三回チューと鳴くことから、『三回、吱(チュー)と鳴く兒(ねずみ)』ということで『三吱兒』というそうです。
ここまで突き抜けていると、もう貴方も中国料理に夢チューでは……失礼。
■究極の料理
食べないものはないといわれる中国料理、ここまで来たらもう想像に難しくないですね。最終的に彼らは『人肉』にも手を出します。
このブログでも人肉食についてご紹介したことは多々ありますが、中国料理でのそれはちょっと違います。
なにが違うのかというと、中国では『人間を調理する技術が発達している』点です。
つまり、以前ご紹介した人肉嗜好のケースはどれも犯罪者であり、個人的な偏食であったりとそういった異常なものでした。
ですが、この国における人肉食というのは、立派な『食文化』の一端……いや、究極と言ってもいいのではないでしょうか。
例えば、胎児のスープであったり、人肉鍋であったりと。
中国で有名な美談として語り継がれているのが、誰もが知る三国志の中で劉備玄徳が立ち寄った猟師の家。
猟師は突然訪れた劉備をもてなすため、『オオカミの肉』の肉鍋を振舞った。
だが、実はその肉はオオカミの肉などではなく、もてなす食材が無かったため、猟師が自らの妻を殺し、その肉を振舞ったというのです。
日本人が聞けばなんて話だ! 血相変えて叫びそうなものですが、中国国民はこれを美談として涙するというのです。
実際に、話の中でも劉備玄徳は妻の肉をもてなした猟師に大層感謝感銘を受けたとか……。
ある意味、三国志の時代から人肉食に一定の理解があったとするならば、中国ではごく当たり前の食材として人肉があったのかもしれません。
……もしかすると、広い中国の奥地ではいまでも……?
ともあれ、おいしいものはおいしいままで食したいものですね。
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