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嗤う旅福井県② 異界への入り口・ワンダーランド・東尋坊

福井県怪紀行① 鎮座する業・越前大仏(清大寺)その2

■みんな大好き三国ワンダーランド

この記事を読む前に、まずこちらのHPをごらんください。(リンク)

見ましたか?

見ましたね?

実に楽しそうな家族で、恋人で、友達とで楽しめそうな遊園地です。

そしてこちらが現在の姿です。ハイ、ドン!

廃墟……?

いえいえ、とんでもない。営業しています。

ただし、最東が訪ねた時は残念ながらスタッフ不在でした。

料金案内板に『スタッフ不在の時はこちらまでお電話ください』と書いてあったので、かけてみましたがつながらず。残念。

個人のブログなどで紹介されているのがほとんどで、詳しい情報がわかりませんが2015年くらいまでは乗り物もあったようです。

ですが現在、営業しているのは『パターゴルフ』『セグウェイ』のみ。

調べてみるとどうやら衰退に向かった直接的なきっかけは三度に渡る事故の影響によるもののようです。

三度とも乗物からの転落事故で、杜撰な管理体制が浮き彫りになりました。

そうして、次々と乗り物は取り壊され、今ではメリーゴーランドだけが寂し気に佇む、どこからどう見ても廃墟な遊園地になってしまったのです。

というより、定期的に近況を追っていないとここが営業しているとは誰も思わないと思います。最東が訪れた時も、スタッフは不在で入り口に立入禁止を意味するロープが張っていたのでこれで「今日は休みなのかな?また来よう」と思うのは正気ではないでしょう。

ともあれ、残念とは思いつつもワンダーランドでは外観をひとしきり眺めて写真に収めたのみで場を後にしました。

イマム氏とも話していたのですが、ワンダーランドの廃墟感も去ることながら駐車場の白線が複雑すぎて不気味やらおかしいやらでした。

JJJJってなんだ?

■身投げの絶壁・東尋坊へ

みなさんは福井県と聞けばなにを思い浮かべますか。

やはり『東尋坊』が一番先に浮かぶのではないでしょうか。

恐竜や鯖江の眼鏡、越前カニなど有名なものはありますが古くから福井で耳馴染みがあるのは東尋坊だと思います。

最東も会社員時代に社員旅行で訪れたことがありますが、当時の思い出としては『ただの岸壁群』という印象のみでした。要は退屈だったんですね。

そう、東尋坊は「目的がないと退屈な名所」だと言っていいでしょう。なにしろ景色が寂しい。晴れていても灰色な海と黒い岸壁が印象的で、あとは海産街で食べ歩きするのがだいご味でしょうか。

この東尋坊、観光以外にも名所だと言われている所以があります。

『自殺の名所』

どういうわけか、東尋坊は飛び降り自殺の名所として有名なのです。

実際、行ってみて思ったのですがどうしてわざわざここから飛び降りようと思うのでしょうか。

もしかすると、東尋坊という地名の由来にそれが隠されているのかもしれません。

Wikipediaによると、『東尋坊』というのは乱暴な僧の名前だったようです。

粗暴な行いを理由に仲間の僧たちからこの岩壁から投げ込まれ、殺されたことから東尋坊という名前が付けられたといいます。

悪い坊主が自業自得で投げ殺されたのにその名前がつけられるなんて、なかなかすごいエピソードですね。

死してなお膨れ上がる東尋坊の怨みが自殺者を招くのでしょうか。

■救いの電話

そして『自殺の名所』として有名になった東尋坊には今、自殺者を思いとどまらせる取り組みが盛んです。

本福井県警警察官の茂幸雄さんを理事に、周辺のパトロールと自殺志願者の保護を強化しています。2017年にはドローンを導入し、さらに広範囲にわたるパトロールを行っているという力の入れようです。

実際、この活動で命を取りとめた人たちも多くいらっしゃいます。一度、死を決意した人間をこの世に連れ戻すのは本当にすごいことだと思います。頭が下がる思いです。

ですが、そんなパトロール活動も24時間ずっと目を光らせているわけにいきません。暗い闇に包まれた夜などは特にそうです。

自殺志願者が闇の中、死に場所を探しているところにぽうっと光るなにかが目に入ります。

引き寄せられるようにそれに近づいていくと、それはひっそりと佇む公衆電話。

それが『救いの電話』です。

ボックス内には聖書や、自殺を思いとどまらせる詩、NPO法人の連絡先、そしてお金がなくても電話できるよう10円玉が数枚置かれています。

私が訪れたのは昼間でしたが、ひとり彷徨う自殺志願者がどのようにここへ辿り着くのかが手に取るようにイメージできました。

そして、救いの電話は年間20数人の自殺を思いとどまらせています。

茂さんらの必死の思いが届いた結果です。とても立派なことだと思います。

ですが、それでも自殺者は後を絶ちません。

様々な取り組みをして『自殺の名所』というイメージを払拭しようと努力するも、人の情念が渦巻くこの場所を死に場所に選んでしまうのが現実。いつか、東尋坊から自殺者がいなくなる日はやってくるのでしょうか。

ちなみにWikipediaにもありましたが、自殺を思いとどまらせる活動で自殺者が減っている現状にある地元議員からは「自殺者が減ると『自殺の名所』として有名な東尋坊の集客が減る」といった旨の批判もあったそう。

実に人間味のない、身勝手な批判です。人の死で集客を図ろうなんて、ゾッとしない話です。

ですが結局、これが人間の恐ろしさでもあると私は思います。

傍若無人を尽くした悪僧・東尋坊がそうであったように。

そして、その悪僧の名を冠したこの地にはまた死を求め彷徨う人間が辿り着く……

東尋坊から身を投げて死んだ自殺者の死体が流れつく島があります。

次回は、雄島をご紹介します。

福井県怪紀行③ 死者が漂着する神の島・雄島

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