2016年 角川三賞贈賞式に出席しました その2
■連載を休みたいがための言い訳
どうも最東です。
今回も前回に引き続き、11月25日に行われた角川三賞贈賞式(その1はこちら)の模様についてお伝えしたいと思います。
一部の『夜葬』ファンから
「やぁ落ち目作家。(新人なのに)角川三賞贈賞式の記事、楽しき拝見させていただいているよ。それはさておき、『病の章』の連載はその間どうなっているのかな? まさか、三週休載するとか〇樫先生みたいなことするのかな? ん? 何様かな?」
と訊かれたので。
「ウィッス! そのつもりでウィス! ビヨンド・ネテロ!」
そう春日さんバリに胸を張って答えたところ、シャベルで顔の左半分だけくり抜かれました。おかわりありますか。
そういうわけで、今回とあともう一回、贈賞式のリポートにお付き合いくださいませ。
ちゃんと『病の章』は再開しますので……。
■控室にて~ツヴァイ~
塩田先生に逸木先生、それに坊木先生と受賞者が出揃う中、続々とレジェンド作家の先生たちがご来場されます。
恩田陸先生や、有栖川有栖先生、黒川博行先生、……そして、綾辻行人先生。
「最東さん、選考委員の綾辻先生がお見えになられましたYO!」
「ふぁっ!?」
綾辻行人先生は今回私が読者賞を頂いた日本ホラー小説大賞で選考委員をされている3先生のお一方。
ツイッターなどでも『夜葬』の話題を出してくださったりと、どうにもこうにも頭の上がらないほどありがたいお人です。
ホラー大賞、読者賞の「夜葬」と優秀賞の「きみといたい、朽ち果てるまで」。パーティ会場入口にて。 pic.twitter.com/8DIXc7ZPsQ
— 綾辻行人 (@ayatsujiyukito) November 26, 2016
「綾辻先生、こちら読者賞を受賞された最東さんです」
担当さんに紹介いただき、緊張のせいでヘラヘラする私に綾辻先生は
「あ、どんぶりさんの最東さんですか!」
とお声がけをくださいました。
対地感激!
『夜葬』というタイトルよりもすっかり『どんぶりさん』の方が定着しているみたいですが、それはとりあえず離島にでも置いておいて……。
なんと光栄なことでしょうか。
その後、いくつかお話をさせて頂きましたが、頭真っ白で記憶がぶっ飛んでしまいました。
そして、次にお見えになられたのが貴志祐介先生!
わああ……! ハスミーン!←どんぶりさんと呼ばれたことと大差ない
坊木先生の次にご挨拶させていただいた際、
「あの原稿、面白かったですよ!」
とこれまた脳みそがチョコレートになってしまうようなとろけるお言葉!
「アザマスアザマス」
ショックでカタコトになること風のごとし。
「いやぁ、ああいう身近なツールを恐怖の材料にするのはよくあるけど、使い方がすごく巧いですよね」
「アザマスアザマス」
感激すること林のごとし。
「読者賞にあなたのが選ばれたのは納得でしてね」
「アザマァス(↑)アザマァス(↑)」
テンション上がること火のごとし。
……と、最東のリアクションは相変わらず強い脚色をしていますが、貴志先生は長い時間を割いて『夜葬』の感想をくださいました。
嗚呼、私の脳みそにUSBコネクタがあればなぁ……。
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あのありがたいお言葉を全部記録できるのに。そうすれば、私の葬式にはその時の音声を念仏代わりに流してもらうのに。
■贈賞式へ
他にも色々書きたいことはあるのですが、三週全部控室の話で終わってしまいそうなので悔みつつも贈賞式へ場面を移しましょう。
「パパウパウパウ!」
思わずパパウパウパウしてしまうほど、大きな会場でした。
当たり前ですが最前列に金屏風とステージが設けてあり、300? 400? 5000? ちょっと分かりませんが、結構な数な椅子が並んでいてほとんど満席でした。
「パパウパウパウ!(もしかしてこれだけ大勢の前でネタ見せしなきゃいけないの!?←違)」
実は、メールと口頭で二度ほど担当さんに「スピーチとかあるんですか?」と訊いていたのですが、「あるんじゃないっすか? どうっすかね?」と紗々なみの軽い口どけで言われていたため、割と緩い感じの内容でいいのかなーと思っていました。
ところがどっこい。
一番目に登壇され、受賞された塩田先生。
そして次に逸木先生と、超しっかりした真面目で立派なスピーチ!
――しまった! 図ったなTめ!(担当氏)
最前列でみなさんから目立つ位置にいた私は、キョロキョロするわけにもいかず、おそらくはニヤニヤとはにかんでいるT氏を憎みました。(いい意味で)
■グラップラー
元々客商売に長く就いていたこともあったり、前の会社で発表する場に出たりすることがあったので、正直なところ人前に立つこと自体にそれほど緊張するタチではない最東。
この時も自分では緊張してるつもりは全然なかったのですが。
バキバッキバキ!
最近、ジム通いをしているおかげで体が釣ったりとかすることは全くと言っていいほどありません。
なのに、体中の至る所がバッキバキに釣りまくるんです!
(もしかして、俺ァ……緊張しているのかい?)
若さゆえの過ちを認めない私は、緊張してなどいない。愛などいらぬ。とばかりにステージへ。
『じゃあ、スピーチでひと笑い取らないとステージを降りれないなぁ』
控室での京極先生の檄を思い出し、ニヒルに笑んで登壇。
「あー……どうも初めまして最東です。この日のために4か月ジム通いをしてきたわけですが……見ての通りガリガリです。(↓見ての通り)」
ドヤァ!
結果:★☆☆☆☆ ややウケ
――ま、まぁ……惨敗ではなかったと言っておきましょう。
■祝賀パーティー
帝国ホテルのヴュッフェ!(下唇を噛んで『ヴュ』を発音)
下調べをしていて、超楽しみにしていました。
SUSHI―! TENPURA―! TONOSAMABATTA―!
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特にローストビーフが美味だとあったので、レぺゼン庶民としてはこれ見よがしに食べまくろうと目論んでいました。
《受賞者の方ですからお忙しくて楽しむどころではないかもしれませんが…》
贈賞式の前日、Twitterで櫛木理宇先生がおっしゃられたこの言葉。
こちらこそ受賞スピーチが拝聴できず残念です;角川名物の大先生達がお話してくださる二次会がありますので、それも含め是非楽しんでいらして下さい!受賞者の方ですからお忙しくて楽しむどころではないかもしれませんが…
— 櫛木理宇@『死蝋の匣』『骨と肉』発売中 (@kushikiRiu) November 24, 2016
いやいやいや、大阪から来たただのデブ中年がそんな忙しいことないんてないっしょ!チェキ!
と思っていましたが……。
「あ、どうも〇〇社ですがご挨拶よろしいでしょうか!」
「〇〇書店ですー! 『夜葬』ほんと面白くて!」
「作家の〇〇です。いや、このたびはおめでとうございます」
あわあわあわあわ!
一歩歩くごとに(大げさではなく)、色んな方々からのお祝いのお言葉をいただき、自分にも勿体ないほど沢山のお褒めをいただきました。
どの方々とのお話もすごく楽しく、そして刺激的で、厭でも「あ、おいどん作家になったのでごわすな」と自覚せざるを得ない場でした。
特に今回、どんぶりさん並びに『夜葬』を(順序が逆ですが)色々な方面で推してくださった大森望先生にお会いできたことが嬉しかったです!
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「やーいつ映像化するの? 来年はもうどんぶりさんの年でしょ!」
キュンッ!
本当に本当にありがとうございます……! おろろーん、おろろーん(号泣)
ちなみにですが、最東は大阪在住でして会場でお話させていただいた方々に関西弁丸出しで喋ってしまいました。(こういう場で話す言葉は苦手なもので……)
お話させていただいた半分くらいの人に、
「あんなクレイジーな作品を書いた人って、どんなクレイジーな人なんだろうって思ったけど、全然イメージ違いますね!」
わお! どんなイメージ持たれてたんだろう!?(笑)
そんなわけで、次回に続きます。次回は、祝賀パーティーの二次会について書きたいと思います……。
※文中、「~~こと、山のごとし」が抜けていますが、仕様です。
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