思考を乗っ取られる / 本当は怖い寄生虫
■私達と虫
どうも最東です。
突然ですが、みなさんは『虫』は好きですか?
大体の現代人ならば、苦手な人が多いのではないでしょうか。
恥ずかしながら私もあまり得意な方ではありません。
都会という野生の虫とは縁の浅い世界で生きていると、大体がみんなそうなるという統計も出ているようです。
それもそうですよね。あまり出会わない上に、グロテスクな外見をしている虫が苦手になるのは当然かと言えるなのかもしれません。
さて、そんな現代人である私達は、前述の通り、なるべく虫から遠ざかるよう生活しています。
なので、みなさんはきっとこう思っているのではないでしょうか。
「自分は虫とは無縁だ」と。
■トキソプラズマという寄生虫
では「自分は虫とは無縁だ」と思っているみなさんはご存知でしょうか。
我々現代人の日常生活、実は虫とは切っても切れない関係だということを。
微細な菌や寄生虫と共に生きているというとを。
例えば、家ダニ。
多い少ないはあると思いますが、ダニが一匹もいない家などはありえないと言っていいでしょう。
その他にも、私達が普段口にしている食材もそうです。
腐敗を防ぐ、旨みをだす、発酵させる。
そんな用途にも菌や虫は使われています。
私達の顔や頭皮にも虫は存在していて、言いかえるのならば私達は、そういった虫たちと共存しているといっても過言ではないのです。
いえ、過言……というより、同居……ともいいましょうか。
近年、色々な疫病や伝染病が世界的な問題となっています。
その病原菌は、そもそも【牛にしか住めない】、【鳥にしか伝染しない】ものだったりしたものが、氾濫する人間の食生活の乱れからか、不衛生に取り扱われ【人間の体内に侵入】してしまったケースから生まれることもしばしばです。
つまり、『ヒトがなり得ない病気』になってしまう原因になるのも、そうしった菌や寄生虫から……ということも少なくありません。
そう言った面では、恐ろしい物であるとも言えますが、こんな風に思っていませんか?
「所詮虫だろう?」
そんなあなたにトキソプラズマという素敵な寄生虫をご紹介しましょう。
猫にしか寄生しない生態を持つトキソプラズマというこの虫、宿主を経由し猫の糞や牛(中間宿主)の生肉で人に感染します。
■思考や性格が変わってしまう
このトキソプラズマ、なにが恐ろしいかと言うと、『人の思考を変えてしまう』ところにあります。
劇的になにかが変わるということはないそうですが、少なくとも男性が感染した場合、IQが低下し、反社会的な行動に出やすくなるそうです。
更に注意力もまばらになり、交通事故にあう確率が普通に生活している一般的な成人男性にくらべて2倍以上になるというデータが出ているとのこと。
トキソプラズマに感染した女性の場合はどうなるのでしょうか。
男女間で症状が違うのも興味深いですが、女性の場合、社交的で愛情深くなり、自分の容姿にも気を遣うようになります。
「あれ? 女性が感染すると逆にいい感じになるの?」
……そう思いますよね。
ですが、それだけでは収まらない重大な問題をも引き起こすのです。
米メリーランド大学のテオドール氏はこう語ります。
【トキソプラズマに感染した女性は、寄生虫の『死んでしまいそう』という生命的危機にも同調してしまい、死を試みてしまう可能性が1.5倍高くなる】
……つまり、【自殺してしまう可能性が高くなる】のです。
寄生虫トキソプラズマと思考を共有し、嗜好や言動を操られてしまう。
それは、一体どこまでが【自分】で、どこからが【トキソプラズマ】なのでしょうか。
そして、それは当事者に判断出来るのでしょうか。
■自覚症状
トキソプラズマに関して、もう一つ発覚しにくくさせている要因が、【自覚症状がない】という点であります。
特に初期症状では、軽い風邪くらいにしか体調の変化はないのでわからないでしょう。
しかも寄生虫の発見は、普通の病院で成せるはずもなくよほどのことがないかぎり、第三者が気づくことは難しいです。
ただ、分かっていることもあります。
それはなにかというと、感染者は「猫を好きになる傾向にある」ということ。
そんな些細なことで判断するのは難しいかもしれませんが、もしあなたの親しい人物で猫嫌いの人が急に猫を愛で始めたら……。
少しだけ疑ってもいいかもしれませんね。
なぜなら、その人物はもうあなたの知っている人間ではなく、【寄生虫に思考を乗っ取られたヒト】なのかもしれないのですから。
■まだまだいる寄生虫
さて、今回はトキソプラズマという思考を変えてしまう(思考を操る)寄生虫をご紹介しましたが、世の中恐ろしい寄生虫はこれ以外にもわんさかと存在します。
記事を作成するにあたり、インターネットなどでどのような種類がいるのかと調べて見たところ、後悔してしまう結果となりました。
ですが、これはこれで中々奥の深い世界のようなので、また違う寄生虫についてご紹介しようと思います。
ちなみに私は、猫派です。
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