ホラー映画/キャビン/イットフォローズ/IT
■ホラー映画は豊作?
どうも最東です。
久しぶりにホラー映画のことでも書こうと思ったわけですが、思い浮かべてみるともうずいぶんとブログで映画のことを書いていないことに気が付きました。
「いやぁ、とはいってもホラー映画ってくくりだとそんなに見て……た。観てたわ!」
と、ガビったのでいくつかまとめてレビューをしたいと思います。
しかし、割と過去に観たものが多いので正確なものではない可能性もありますが、そこは穏便に見てやってください。(チャッキースマイル)
新感染、ドント・ブリーズ、カメラを止めるな!等の話題作も観ましたがまあまて、来月には「ぼぎわんが、来る」原作の「来る」も上映が控えています。
ちょこちょこと更新しようと思いますので、まずはこちらからどうぞ。
■キャビン
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おお、なんと『クローバーフィールド』の監督さんですね。(未見ですが)
この映画は……そうですね、ホラーといえばたしかにホラーではあるのですが、あえて言うのであれば『ホラーテイスト映画』といったほうがいいでしょうか。
ジャンルは若干ズレますが、『スクリーム』シリーズと同じような系譜の映画です。
つまりは、総合オマージュ映画と言いましょうか。
既存のクラシックホラー映画を各所にパロディとして登場させ、それをミックス、さらにネタ化しメタ的に調理、果てはフラグを壊しまくる……。
なんだかどういう気持ちでいいかわからない映画です。
メタ的要素といえば、『ファニーゲーム』の劇中、犯人役の男がリモコンで巻き戻しして思うようにやり直すのと同じようなことが随所にちりばめられています。
2018年、話題をかっさらった『カメラを止めるな!』のように観終わったあとで「面白かったけど、観たかった奴と違う」という感想でした。
うーん……しかし、なんといえばいいのか。ホラー映画好きなら確かに楽しめる映画ですが、それはあくまで『コアなファンが喜ぶ』だけの映画なだけな気もします。
まるっきりそういうことを抜きにして、フラットな気持ちで観られれば純粋に楽しめるとは思いますが……(苦笑
★★☆☆☆
■イットフォローズ
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『イットフォローズ』。2014年。デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督。
いいですよ。これは。とてもいいです。大好きです。
というのも、良くも悪くも「洋物ホラーっぽくない」映画で、じゃあなんだということになるのですが、例えるならそう
「ジャパニーズホラーテイストの洋物ホラー」
ジェイソンやフレディ、チャッキーにマイケルマイヤーズといった映画を象徴するクリーチャーが洋物ホラーにはよく登場しますが、この映画にはそういったわかりやすいクリーチャーはいません。
そのかわり、わかりにくいクリーチャーがいます。
音もなく、急ぐこともなく、ただマイペースに、『恐怖』は『歩いて』やってくるのです。
いわば『感染系』のホラーなのですが、とにかく全編静かで不気味。
この手のスリリングな映画では付き物の鼓動を穿つようなBGMはなく、ただ画面の端から黙って歩いてこっちへやってくる『普通の人』。
これに追いつかれると『物理的に殺される』のです。
いやぁ、いいですね。この和と洋の融合。
正直な話、拙著『夜葬』もこの映画から少なからず影響を受けています。
斬新だったのは、感染に関する設定。
『リング』をはじめとする、感染・拡散系呪いホラー作品といえば、誰かに対象を移動させることで自分は呪いから逃れたりできます。
一時期はやったチェーンメールのようなものですね。
『死にたくなければ〇日中に〇人にこのメールを転送すること』みたいな。
ですがイットフォローズの場合、性交渉が伝染す手段で呪い(便宜上ここでは呪いとします)が性交渉した相手に移ります。
これで「あー助かった!」とはならないのです。
移した相手が呪いに殺されると、次はまた対象が自分に戻ってくるんですね。
つまり「遡ってくる」わけです。
本質的に「逃げられない呪い」。生きている間、ずっとこの恐怖に苛まれることになるわけです。
四六時中不安で眠ることもままならない、自分の身に降りかかったらと想像するだけで恐ろしい映画。
怖がりたい方にはぴったりではないでしょうか。
★★★★☆
■IT
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言わずと知れたスティーブン・キング原作のホラー映画『IT』。
1990年に映画化され、2017年にリメイクされて再度映画化されました。
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お恥ずかしいですが、‘90版は未視聴でこのリメイク版が初見でした。
2017年版の監督はアンディ・ムスキエティ。ホラー映画ファンの中では知らない者はいないとされる『MAMA』の監督でもあります。
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さて、この映画はホラー映画であるもののキング作品でも初期作に入るため目新しい要素はありません。
『怖さ』の深度としても、おそらく冒頭の少年とペニー・ワイズの邂逅シーンがピークではないでしょうか。
映画の出来としてはとても良いと思います。面白かったです。
ですがあくまでこれは『一本の映画として』という感想であって、『ホラー映画』としては正直首をかしげてしまいます。
というのも少年時代の甘酸っぱい思い出と冒険譚に、ペニー・ワイズの怪異がブレンドされたテイスト。
最終的に泣けたりするものの、それは『ジュブナイルもの』としての泣きであって『怖くて泣く!』というものではなかったのが残念。
リメイクですし、もともとの原作があるので大きく変更できないという事情があったことは想像に難しくありませんが、なんというかもっと『恐ろしく』作ってもらわないとキング映画がますます地に(ry
しかし、一方でペニー・ワイズの邪悪っぷりがむしろ笑ってしまうほどでよかったです。
90年版のような、怖ろしさの中にもどこかコミカルな感じとはまた違う感じでした。
近いうちにおそらく『後編』が公開されると思いますので、そちらも楽しみにしたいと思います。
★★★☆☆
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