スマホの怖い話 / オートパイロット
■スマホ、持ってますか
どうも最東です。
皆さん、スマートフォン……スマホ、持ってますか?
中にはガラケーで充分! ……という方もおられるでしょう。
かく言う私もスマホユーザーであります。
スマホといえば、実に便利なものです。
あの小さな箱の中に、電話はもちろんカメラやテレビ、ビデオや音楽などなんでも入っているのですから、それは一度持ってしまえば重宝しますよね。
ですが、文明の利器たる便利さは反面、国内では社会問題にもなっています。
所謂、『ながらスマホ』という奴ですね。
歩きながらスマホ、運転しながらスマホなど、移動中のスマホ操作が原因で取り返しのつかない事故になることもままあるというわけです。
駅のホームなどでは大々的に歩きスマホを禁止したり、運転中の操作はガラケーの時代から問題視されているので、厳しく取り締まられている昨今、貴方には身に覚えはありませんか?
■誰と繋がっていたい?
スマホは便利さもさることながら、上質なコミュニケーションツールとしても日常に浸透しているといってもいいでしょう。
というのも、SNSに特化している面があり、特にメッセージアプリである【LINE】は利用者5億人と言われています。(実際の利用者はそのうち1.7億人ともされています。そうだとしてもすごい数ですね)
リアルタイムにチャット方式でメッセージをやり取りできるこのアプリケーションは、次世代モバイルユーザーの革命ともいえるほどに拡散しました。
話を戻しますが、先ほど話題に上がった『歩きスマホ』は、主にこのSNSをチェックしていることが圧倒的に多いと思われます。
TwitterやFacebook、LINEと常にどこかで繋がっているため、そのレスポンスが気になる気持ちはわかります。
ですが、実態の無いそれに依存しすぎると形のあるなにかが失われることだってあるのです。
■悲劇の都市伝説
さて、最近こんな都市伝説が出回っているようです。
猛暑が続くある夏の日、幼い娘を持つ女性が朝の忙しさに追われつつも、娘を車に乗せると会社へと出かけました。
車に乗って娘を保育園へ送ろうと走らせていると、彼女はとあることに気付いてしまったのです。
「あ……スマホ忘れてきちゃった」
彼女は、暇さえあれば常にスマホをいじっているようなスマホ中毒と言ってもいいほどのユーザー。
手元にそれがないというだけで落ち着かなくなりました。
「どうしよう取りに帰ろうかな」
どの家庭も、朝は時間に追われています。家に取りに帰ろうかと思い時間を見てみると、やはり取りに行っている時間はなさそうです。
仕方なく彼女は、そのまま会社に出社しました。
勤務時間中も彼女は上の空。
新しいメッセージが来ているかも、あのブログが更新しているかも、そういえば今日は動画サイトで……など。
普段していることを、スマホひとつを取り上げられただけなのに、全て失ってしまった気分で、彼女はずっと上の空でした。
仕事にも身が入らないまま、定時が訪れ退社した彼女は車を開けると妙な匂いに気が付きます。
「あれ、あの子のお弁当でも車に置きっぱなしだったかしら」
急いでいた朝。
もしかしたら娘に作ったお弁当を車内に落としたまま気付かなかったのかもしれません。
そう思った彼女の鼻に、ツンと肉の腐ったような香りが刺しました。
「やだ……車内を念入りに洗わなくちゃ……」
これで週末に余計な予定が入ってしまった。
大きなため息を吐くと、車内の窓を全開にして車を発進させたのです。
■保育園
帰り道でも彼女は家に忘れてきたスマホのことで頭がいっぱいでした。
一刻も早く家に帰ってスマホをチェックしたい。
ぼんやりと運転していると、うっかり家の駐車場まで帰って来てしまいました。
「わ、なにやってるのかしら私」
娘を保育園に迎えに行かなければならないのに、スマホのことを考えすぎて家まで来てしまったのです。
慌てて彼女は保育園へと戻りました。
そして、保育園に娘を迎えに行くと娘の姿はありません。
「あれ、お母さん。今日はお休みじゃないんですか?」
「え、いえ、ちゃんと朝娘を……」
先生は娘の姿どころか、母親である彼女の姿ですら今日初めて見るような口ぶりで話したのです。
その先生の様子を見て、彼女は今朝保育園に送り届けた時の記憶をたどりました。
「はっ!」
彼女は血相を変えて全速力で車へ戻ったのです。
――彼女には、今朝娘を保育園に送り届けた記憶がありませんでした。
つまり、車の中に充満した腐敗臭……
「きゃあああああああああっっ!」
猛暑日の炎天下、およそ8時間以上も車内に放置されていた娘は変わり果てた姿で死んでいたのです。
さて、彼女の幼い娘は母親に殺されたのでしょうか。
それともスマホに殺されたのでしょうか。
■オートパイロット
如何だったでしょう。
悲しくも恐ろしい話ではないでしょうか。
スマホに依存し過ぎたために、最愛の娘を車内に放置していたのにも気付かなかった母親の話です。
貴方にはこれが他人事だと笑えるでしょうか。
実は、この話の元ネタはスマホではなく携帯電話であります。さらに言うならば、出所は日本ではなく海外の都市伝説。
海外でも依存してしまう人たちは同じようにいるようです。
スマホを楽しむのもいいですが、ちゃんと周り……見えてますか?
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