【嗤う旅・北海道室蘭編】円と螺旋の記憶、ツイン円形校舎! 旧絵鞆小学校の軌跡
■丸いものは好きですか
どうも最東です。
みなさんは円形、好きですか。
ちょ、丸山ゴンザレスのことじゃねえよ! まあどっちも私は大好きですけどね。(アヘ顔ダブルピース)
場末のホラー小説家として大阪スラムの片隅に引きこもり、真っ白なワードファイル(※2023年ごろから秀丸エディタ)と睨み合いながら、迫り来る〆切という名のバケモノや、確定申告というリアルな恐怖に怯える日々。脳みそが限界を迎えると、あたいの意識はきまって大好きな「北の夢ランド」こと、北海道・室蘭へと飛んでいくのです。
室蘭といえば、地球岬の大自然や豚肉のやきとり、そして当ブログが提唱するカオスの三大巨頭『北のKLM』が有名ですが、実はもうひとつ、絶対に見逃してはならない歴史的ワンダースポットが存在します。
それが今回ご紹介する『旧室蘭市立絵鞆(えとも)小学校』です!
■突如現れるツイン円形校舎
愛車のプリプリくんを走らせ、絵鞆半島の高台へとやってきた最東は、眼前に現れた異様なシルエットに思わずブレーキを踏み込みました。
「……えっ、UFOの秘密基地?」
そこに建っていたのは、なんと巨大な円柱型の建物がふたつ並んだ、まるでSF映画のセットのような「ツイン円形校舎」だったのです!



なんたるワンダー!なんたるカオス!
四角いのが当たり前という学校建築の常識を根底から覆す、見事なまでの「丸」。
この絵鞆小学校の現在の校舎が建てられたのは、昭和33年(1958年)のこと。室蘭の鉄鋼業がもっとも熱く、活気に満ち溢れていた高度経済成長期の真っただ中です。
向かって右側が教室棟。中に足を踏み入れると、建物の中心を美しい螺旋階段が貫き、その周囲をバームクーヘン型(扇形)の教室がぐるりと取り囲んでいます。
そして左側が体育館棟。なんとドーム型の屋根を持ち、内部に柱が一本もないという当時としては超画期的な構造!
実はこの円形校舎、昭和30年代に全国で100棟以上も建てられたのですが、そのほとんどが坂本鹿名夫というひとりの建築家の発想によるもの。しかし、今では老朽化で多くが解体され、このようにふたつ並んで現存しているのは奇跡に近いのです。
「ふむふむ、なるほどね……(ペロっ、これは青酸カリ!)」と、最東のテンションも螺旋階段を駆け上がっていきます。
ピーク時には1,600人を超える児童が、このバームクーヘンのような校舎を走り回っていたそうです。
しかも驚くべきことに、この学校の敷地の下には『絵鞆貝塚』という縄文時代の遺跡が眠っており、なんと発掘調査では縄文時代の人骨や土器がザクザク出土したというじゃありませんか!
足元には数千年前の縄文ロマン、目の前には昭和のレトロフューチャー。
児童たちは、時空のねじれの上で算数や国語を学んでいたわけです。情報量が多すぎて脳がバグる!
■存続の危機と、市民のパッション
明治25年に開校し、122年もの長い歴史を室蘭の発展と共に歩んできた絵鞆小学校ですが、少子化や人口減少の波には抗えず、2015年に惜しまれつつ閉校となりました。
主を失った円形校舎。さらに追い打ちをかけるように、ドーム屋根の体育館棟は耐震強度の問題から「解体」の方針が打ち出されたのです。
ああ、このまま昭和の夢の跡は瓦礫と化してしまうのか……。
解体の危機を救ったのは、この円形校舎を愛する地元市民たちの熱い思いでした。
「このツイン円形校舎は室蘭の宝だ!」と立ち上がった有志たちが、保存と活用のための資金を集めるべく打って出た秘策。
庶民ども、汝らはそれが何かおわかりかな?
そう、『クラウドファンッディング!!』です!
この呼びかけは全国から多くの支援(と課金)を集め、見事に目標金額を達成。解体寸前だった体育館棟は命拾いをし、現在では改修を経て、春から秋の週末にかけて一般公開されるまでになったのです。


















































■円環の祈り
さて、いつもの最東ならここでふざけ倒して終わるところですが、円形校舎の中央に立ち、螺旋階段を見上げていると、不思議と静謐な思いに包まれます。
かつて、鉄の街の労働者たちの子供たちが、この螺旋階段を歓声を上げながら上り下りしていました。その喧騒はすでに過去のものとなり、今はただ、ひんやりとした静寂だけがこの円環の空間を満たしています。
しかし、これは決して「死んだ空間」ではありません。
歴史の役目を終え、朽ちていく運命にあった巨大なコンクリートの円筒を、人々の「残したい」という強烈な意志が繋ぎ止めた。
そこには、合理性や経済効率だけでは測れない、人間の「記憶への敬意」が詰まっています。
自然に呑み込まれていく産業遺産の美しさもあれば、人の手によって意地でも守り抜かれる建築の美しさもある。
北の大地の厳しい海風に耐え、今もなお威風堂々と並び立つふたつの円形校舎を前に、最東はただただ畏敬の念を抱き、静かに一礼するのでした。


■まとめ
いかがだったでしょうか、【嗤う旅】室蘭・旧絵鞆小学校編。
昭和の夢と縄文のロマンが交差する、唯一無二のツイン円形校舎。
学校としての役目は終えましたが、現在は土日祝日のみ10:00~16:00まで無料で見学ができます。別途500円で11時と14時のツアー時に開放している体育館にも入れるそうな。(最東が来訪した時は間に合わなかった。悔しさで歯ぐきから安田顕(卒業生)がにじみ出る思いでした)
室蘭を訪れた際は、やきとりの豚肉をムッシャァと貪り食った後、ぜひこの美しい螺旋の記憶に触れてみてください。
そして、有り金全部置いていけ!(※維持管理への募金です、恐喝じゃありません)
それと冥途の土産というわけじゃありませんが、この夜泊った東室蘭の夜をご堪能ください。
アディオス!(射殺)
































レトロスペース坂会館&ほっき貝資料館へ
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